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自分らしさを仕事にする!明光ワクワクワーク♪:Vol.3 脚本家 吉田恵里香さん

カテゴリー:勉強&進路

明光ワクワクワーク

自分の好きなことを発見し、それを仕事にしている人って魅力的ですよね。自分らしさを仕事につなげる秘訣をぜひ知りたいという保護者の声も多いはず。そこで、子どもたちが憧れるあの仕事をしている「しごと人」にインタビューします。

ぼんやりと将来のことを考え始めたお子さんと、それをサポートする保護者が知りたい仕事のお話をお届けするコーナーです。

脚本家 吉田恵里香さん

ダイスケナオミ

今回は脚本家として活躍する吉田恵里香(よしだえりか)さんにお話をうかがいました。

吉田さんはNHK Eテレ『シャキーン!』の構成や、漫画『TIGER&BUNNY THE COMIC』(集英社)の原作、小説『脳漿炸裂ガール』(角川ビーンズ文庫)の執筆など、多くのエンターテイメント作品に関わっている人気作家さんです。

文章を書くことをお仕事にしている吉田さん、そこにたどり着くまでにはどんな物語があったのでしょうか?メイコミュナビゲーターのダイスケとナオミがお話を聞きました。

ダイスケ
今回は脚本家、構成作家、小説家として活躍する吉田恵里香さんに、ご自身のお仕事や夢を持ったきっかけなどについてお話をうかがいます。
ナオミ
文章を書くことって、どうやってお仕事にするんでしょうね。とても気になります。吉田さん、よろしくお願いします。
吉田さん
よろしくお願いします。

吉田さんのお仕事とは?

吉田さんのお仕事

ダイスケ
吉田さんは脚本やマンガ原作、小説など、幅広いお仕事をされていますが、具体的にどのような作品を手がけられたのでしょうか?
吉田さん
テレビ番組ですとNHK Eテレ『シャキーン!』の構成、漫画では『TIGER&BUNNY THE COMIC』の原作、小説『脳漿炸裂ガール』の執筆などが代表的な仕事です。他にもウェブ小説や、映画・ドラマ・アニメの脚本協力などもしています。

脚本家 吉田恵里香さん

ダイスケ
色々なお仕事をされているんですね。ところで、今、おっしゃった番組の「構成」というお仕事はスタッフロールなどでよく見かけますが、具体的にはどのようなお仕事なのでしょうか?
吉田さん
まず、番組のテーマを何にするのか、どんなことをキャラクターに喋らせるのか、制作側のどんな思いを伝えるのかといったコンセプトを考えます。そのコンセプトに従って、演出の方や編集の方、カメラマンさんなどと話し合って台本にしていく作業が「構成」ですね。
ナオミ
なるほど。テレビ番組の「構成」は脚本を書くだけではなく、総合的なことを考えるお仕事なんですね。
吉田さん
そうですね。ものを書く仕事と言っても、ただ書くだけの仕事というのはほとんどありません。ドラマの脚本などは企画書の段階から関わることもありますしね。まずは企画をプロデューサーさんに通して、番組自体の制作を開始させる、そういったところから考えます。
ダイスケ
色々なところに気を回さなくてはいけなくて、大変そうですね。
吉田さん
映像作品は監督・プロデューサーさん等、大勢の人と作り上げていくものです。様々な意見を取り入れて、その都度、ストーリーを書き換えていかなければなりません。
ナオミ
現場の要求に対応した文章を作り出す、まさにプロのお仕事ですね。
ダイスケ
マンガの原作の場合も、絵を描くマンガ家さんと話し合いながら描いていかないといけないんですよね?
吉田さん
はい。マンガの原作の場合は、絵になったときのことを想定しながら文章を書かなければいけないんですよね。マンガ家さんとの間に編集者さんに入ってもらって、アドバイスをもらいながらすすめます。最初は絵を想像したり、絵になる見せ場を表現したりすることに苦労しましたが、最近はマンガ家さんとコミュニケーションをとりながら上手くできるようになりました。
ダイスケ
ただ文章が上手いだけじゃダメで、コミュニケーション能力も必要とされる世界なんですね。

脚本家になる方法

ナオミ
吉田さんはどのようにして脚本家になられたのですか?作家になるにはどうしたらいいのでしょうか?
吉田さん
資格が必要な仕事ではないので、自分で名乗った時点で作家にはなれますが、自分が書いた文章でお金を稼いでいるかどうかがプロとアマチュアの違いではないでしょうか。そう考えると、私がプロの作家になったのは今の芸能事務所に所属した時なのかなと思います。
ダイスケ
脚本家さんも事務所に所属されるんですね!初めて知りました。事務所にはどのような流れで所属されたんですか?
吉田さん
私の場合は大学2年の時に、ある劇団のお手伝いをしていて、そこで知り合った方に今の事務所を紹介してもらいました。ただ、他にも劇団で活躍して評価されたり、コンクールに応募して入賞したりといったデビューの方法があります。いずれにせよ、たくさん書いて多くの人に見せることによって、チャンスが広がると思います。
ナオミ
やっぱり、どれだけ書くことに向き合えるかが大事なんですね。

脚本家を目指した理由

ダイスケ
吉田さんはどうして脚本家になろうと思ったのですか?
吉田さん
昔からお話を作ったり、絵を描いたりするのが好きだったんです。小学校の頃、6ページくらいのミニ絵本を作るのが学校で流行りました。一人ひとりみんなが自分の絵本を作って、続きものの物語を連載するんです。
私はそのブームが去り、みんなが飽きてやめていっても、ずっと書き続けていました。そのミニ絵本は170話くらいまで連載を続けましたね(笑)。そのくらいお話を作るのが好きでした。
ナオミ
そんなに続けたんですか!物語を作るのが本当にお好きだったんですね。
吉田さん
お話と、物語を作ることが好きだったので、「将来はマンガ家になりたい」と思うようになったのですが、絵があまり上手ではなかったので、次第とお話を書くことに専念するようになっていきました(笑)。
ダイスケ
好きなことから将来の道が決まるのは理想的ですね。
吉田さん
そうかもしれませんね。私は中学受験をして大学付属の中高一貫校に入学したのですが、それも上にある大学に映画や演劇、小説などを学べる藝術学部があったからなんです。
ナオミ
早い時期から自分のやりたい方向が定まっていたということは、もう中学・高校時代から小説や脚本などを書かれていたというわけですよね?
吉田さん
はい。いろいろな賞に応募していました。幸いにも何度か佳作をいただくことができて、それをきっかけに自信を持つことができました。多少なりともそちらの方面の才能はあるかな、と(笑)。

学生時代にやるべきこと

仕事に活かされた勉強

ダイスケ
中高生の頃からもう活躍されていたんですね。ちなみに、当時の学校の勉強で、今のお仕事に生きていることってありますか?
吉田さん
たくさんありますよ。「もっと勉強しておけばよかったな」と思うこともたくさんあります(笑)。国語は読解力や文章力のためにはやっぱり必要ですし、地理や歴史もお話のアイデアになることがたくさんあります。あと、私は倫理が好きで、いろいろな哲学者をキャラクターのように捉えて勉強していました。今でもキャラクターを作るときには、倫理の授業の哲学者を思い浮かべたりしています。
もっとやっておけばよかったと思うことの筆頭は英語ですね。作品を作るときに、英語の資料や文献を参考にすることがありますが、やっぱり自然に読めた方がいいですよね。
ナオミ
中学や高校で学ぶ知識が、文章を書くお仕事の役に立っているというわけですね!大学は当初の志望通り藝術学部に進まれたんですよね?
吉田さん
はい、藝術学部の文芸学科という学科に進みました。授業で小説や脚本の読み方や考え方を学べたのはとてもよかったです。でもそれ以上に、幅広いメディアの作品について知ることができたのも大きかったです。時間も多くありましたから、映画を観たり、演劇を手伝ったり、マンガやSFの知識を得たり。
あとは1日1冊、とにかくどんなかたちであれ、本を読もうと決めていました。冊数を稼ぐために学校の資料室で本を読みあさっていましたね。
ダイスケ
1日1冊ですか!それはすごいですね!
吉田さん
今でもあの時得たものは大きいと思っています。上手い文章を書くためには、良い作品に数多く触れたほうが良いと思っています。

目標を設定すること

ナオミ
お話を聞いていると、吉田さんは自分の夢を実現させるための目標設定がとても上手に感じられます。なにか目標を立てるコツがあるんでしょうか?
吉田さん
私、1年間の目標を毎年初めに20個くらい手帳に書いているんです。1年経ったら、そのうちクリアできたものを消すんです。クリアできていたら、自分を褒めてあげる。壮大な目標だけじゃなくて「痩せたい」とか、そういうのも入っているんですよ(笑)。
ダイスケ
たくさんの目標設定ですか。
吉田さん
大きな目標がひとつだと、それがクリアできなかったときにへこんでしまいますが、たくさんあるとクリアできるものもあるので、へこまずにすみます(笑)。それと、目標をリストアップすることで自分を褒めてあげる基準ができるんです。小さな目標を達成することで自分のモチベーションを保つことができ、それが大きな目標達成に繋がります。
ナオミ
他に目標を達成する為に意識したことはありますか?

脚本家 吉田恵里香さん

吉田さん
自分の中で期限を設けるという事ですね。私は事務所に入ってから3年で自分の名前が出る仕事ができなければ、夢を諦めようと期限を設けていました。期限を決めないでいると、どうしても自分に甘えがでてしまうので。ちょうど3年めでドラマのノベライズのお仕事が来たので、こうして続けることができましたが、逆にあの時、期限のある目標を立てなければ、今の自分はなかったかもしれません。
ダイスケ
厳しい世界で戦うためにも、目標というのは本当に大事なんですね。

保護者のみなさん、子どもたちへ

保護者、そして子どもたちに伝えたいこと

ナオミ
目標を1つひとつクリアしながら夢を叶えられた吉田さんですが、ご両親は吉田さんの目標に向かう姿勢をどのように支えていらっしゃったのでしょう?
吉田さん
私が藝術学部に進むと言った時、母は応援してくれたのですが、父には「経済学部や法学部といった実用的な学部もいいんじゃないか」とアドバイスされました。大学を卒業して文章で食べていくと決めた時も「大丈夫か?」とよく言われましたね。最近はさすがに言われなくなりましたが。

脚本家 吉田恵里香さん

ダイスケ
娘さんのことがお父さんは心配だったんでしょうね。お父さんとは仲がよろしいんですか?
吉田さん
良いと思います。ただ、私の父って全然褒めてくれない人なんです(笑)。だから、初めて作品を世に出して、父が褒めてくれた時は嬉しかったです。父に褒められるような仕事をしてやる!というのもモチベーションだったと思います。
ナオミ
「お父さんに褒めてもらう」というのもまた、目標だったわけですね。保護者との距離感が絶妙です。
吉田さん
私、保護者は子どもを無条件で応援しなくてもいいと思うんですよね。時々は口を挟みつつも、その子が本気なら見守ってあげる。バカげていようが、難しかろうが、本気で目指しているのなら、適度な距離を取りつつ見守ってあげるのがいいと思います。そして、挫折した時には、さりげなく手をさしのべてあげる。そのくらいの距離感が大事だと思います。
ダイスケ
強く否定したり、過剰に応援したりしなくてもいいのかもしれませんね。
吉田さん
多分「自分に関心を持っているな」とお子さんが思えることが一番大事なんだと思います。親子のコミュニケーションって、そういうところから生まれるんじゃないでしょうか。

吉田さんのお仕事道具
吉田さんのお仕事道具

ナオミ
最後に、吉田さんと同じような「書く仕事」につきたい子どもたちに、アドバイスをお願いします。
吉田さん
とにかく最後まで書き切ること、完成したものを作ること。これは本当に大事なことです。どんな形であれ、完成したものは財産になりますし、自信につながります。
そして、興味をもったものはとことん知ってみようと思ってください。アイドルでもサッカーでも、好きなものならなんでも良いので、それを書いてみてください。書こうと思えば書ける、出そうと思えば出せる、そう決めて最後まで書ききるんです。その積み重ねが夢に繋がっていくはずですよ。頑張ってください!
ナオミ
熱いメッセージをありがとうございます。吉田さん、本日はありがとうございました!

自分らしさを仕事にするキーワード:「目標の力」

ダイスケ
吉田さんは目標を立てることが本当に上手な方なんですね。
ナオミ
目標を決めて、それを1つひとつクリアしていくことで、夢を実現してきたのね。でも、簡単なことじゃないわ。
ダイスケ
それを上手に支えてあげるのが、保護者の仕事なんでしょうね。
ナオミ
保護者がお子さんの目標に関心があることをきちんと伝えながら、長い目で見守ってあげることがとても大事なのよね。
ダイスケ
見ていてくれるから頑張れる。まさに吉田さんとお父さんのような良い親子の関係ができるんですね。
ナオミ
そうね。そして、日々の目標をたてることは、子どもにとっても大人にとっても大事なことね。
吉田さん、 本日はありがとうございました!

PROFILE

脚本家 吉田恵里香さん

吉田恵里香(よしだえりか)
脚本家・構成作家

1987年神奈川県出身。所属事務所はQueen B。日本大学藝術学部在学時より、舞台やテレビドラマの脚本を手がける。主な仕事に日本テレビ『恋するイヴ』の脚本、NHK Eテレ『シャキーン!』の構成、マンガ『TIGER&BUNNY THE COMIC』(集英社)の原作、小説『脳漿炸裂ガール』シリーズ(KADOKAWA)や『僕とあいつの関ヶ原』(東京書籍)の執筆など。

■ Queen Bプロフィール 吉田恵里香 http://www.queen-b.jp/profile/yoshida.html

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