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自分らしさを仕事にする!明光ワクワクワーク♪:Vol.11 落語家 三遊亭楽天さん

カテゴリー:勉強&進路

明光ワクワクワーク

ナオミ

「自分らしさ」を生かして仕事をしている人って素敵ですよね!子どもたちが好きなことを見つけて、それを将来につなげていってほしいと考えている保護者はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
このコーナーでは、子どもたちが憧れる仕事をしている「しごと人」を紹介します。将来のことを考えはじめたお子さんや、サポートする保護者のみなさんのヒントになれば幸いです。

落語家 三遊亭楽天さん

今回、ダイスケとナオミがお話をうかがったのは、落語家の三遊亭楽天さん。東京都・両国にある寄席(よせ)「お江戸両国亭」で落語を演じ、お客さんを楽しませています。落語家とはどんなお仕事なのか、子どものころはどのように過ごしていたのか、楽天さんにとって「自分らしさ」を生かして働くとはどのようなことなのか、お話いただきました。

落語家の仕事について

ダイスケ
本日はよろしくお願いします!
楽天さん
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
ナオミ
落語家って、噺家(はなしか)ともいうんですよね?
楽天さん
はい。ただ、噺家はやや古い言葉なので、みなさんに通じやすいよう落語家と名乗っています。
ナオミ
なるほど。では、落語家のお仕事について教えてください。
楽天さん
はい。ご存知の方も多いと思いますが、落語家とは江戸時代に成立した職業で、座布団の上に着物で座り、わずかな小物を使って一人で何役も演じる職業です。私が演じる江戸落語は、扇子と手拭いだけであらゆる表現をするんですよ。

三遊亭楽天さんのお仕事道具
三遊亭楽天さんのお仕事道具

ダイスケ
落語家が上がる舞台は「高座」と呼ばれるんですよね。楽天さんは毎日高座に上がるのですか?
楽天さん
いいえ、高座以外のお仕事もあるので毎日ではありません。結婚式の司会や、たくさんの人の前で「笑い」に関する講演をする日もあるんですよ。
ナオミ
ご多忙なのですね。落語界には厳格な師弟制度があるイメージなのですが、お師匠さんのお手伝いもなさるのですか?
楽天さん
はい。落語界には、前座、二ツ目、真打と3つの階級(※)があります。まだ位が低いうちはお師匠さんのお着付けの手伝いやお茶汲みをすることも仕事の一環です。
ダイスケ
大変だと感じますか?
楽天さん
お師匠さんによってお茶の濃さや着物のたたみ方の好みが違いますので、それを把握するまでは大変ですね。お師匠さんの一挙一動に興味を持って見ていなければできないと思います。

※一部の団体では前座の前に「見習い」という階級を設けています。

今のお仕事を目指すにあたって

ナオミ
なぜ、落語家を目指されたのでしょうか?
楽天さん
実は、私は落語家になる前はプロのダンサーだったんです。でも、東日本大震災をきっかけに「日本にいること」「日本の文化を守ること」を改めて意識するようになり、和の文化に携わりたいと落語界の門を叩きました。36歳のときのことです。
ダイスケ
大きなキャリアチェンジですね。
楽天さん
それまで落語家になろうと考えたことはなかったのですが、親や祖父母の影響で子どものころから落語は身近な存在でした。幼いころに祖父におんぶされて「平林」を聞かされたことを覚えています。

落語家 三遊亭楽天さん

ナオミ
どんな子ども時代を過ごされたのですか?
楽天さん
体育と数学が苦手な、引っ込み思案な子どもでした。体育にいたっては高校生まで跳び箱が飛べなかったほど。ただ、国語と絵を描くことは得意でしたね。
ダイスケ
理科や社会はどうでしたか?
楽天さん
歴史は好きではなかったですね。理科、というか生物は大好きでした。通っていた学校のカリキュラムに、実際の生き物を観察したり解剖したりするフィールドワークが多く、のびのびと勉強できたのが良かったんでしょうね。
ナオミ
そのときに培った観察力が今のお仕事に影響していると思いますか?
楽天さん
うーん、どうでしょう。でも落語というのは、話す方にも聞く方にも、内容を理解するためにはさまざまな「人生経験」が必要なんですよね。教科書ばかりでなく、実体験を通じた学習をたくさんできたのは自分の財産になっていると思います。
ダイスケ
先述のお師匠さんの好みもよく見ていなければ、わかりませんからね。
楽天さん
そうですね。きちんと見ていなければ、物事の真髄といいましょうか、表面に見えていることよりもっと深い部分がわかってきません。

落語家 三遊亭楽天さん

ナオミ
楽天さんは高校を出てすぐにダンサーを目指されたのですか?
楽天さん
はい。幅広く芸能の道を進めるように、同時に俳優養成所にも通っていました。
ナオミ
ご両親は応援してくださったのでしょうか。
楽天さん
母は私の「思い込んだら一直線」という性格を知っていたので「好きにしなさい」と言ってくれましたが、サラリーマンだった父は「なぜ不安定な道を選ぶのか」と憤っていました。でも基本的には放任主義の親だったので、最終的な判断は私に託してくれました。
ダイスケ
落語家に転換されたときはいかがでしたか?
楽天さん
師弟関係がしっかりしている分、安定している職とみられたようで、親戚からは「良かったね」と言われました(笑)。
ナオミ
ご自身の選択について後悔したり思い悩んだりしたことはないのでしょうか?
楽天さん
やるだけやってみなければ気が済まないんですよね。今までなんとかやってこられたし、今もちゃんと収入を得て元気に働き、生活することができています。だから、大丈夫かな。「楽天」という名前が表すようにお気楽な性格なんでしょう。

子どもたち、そして保護者に伝えたいこと

ナオミ
最後に、自分の将来を考えはじめている子どもたち、そして保護者のみなさんにメッセージをお願いします。
楽天さん
大人から見れば、子どもは何も考えていないように見えるときがあるかもしれませんが、子どもには子どもの考えがあるんですよね。親が手取り足取りサポートしなくても、熱意さえあれば努力する。だから小さなころからできるだけたくさんのものに触れさせてあげて、その熱意を向けられる対象を一緒にみつけてあげてほしいなぁと思います。
ダイスケ
たくさんのモノ、コト、人に触れるうちに自分の好きなことがわかってくるということですね。
楽天さん
ええ。それが例え仕事にはつながらず、趣味として終わったとしても、苦しい時に自分を支える要素にはなってくれますから。
ナオミ
楽天さん、今日は貴重なお話をありがとうございました。

自分らしさを仕事にするキーワード「できるところまでやってみる」

ダイスケ
楽天さんは「やってみたい」と思ったことをまずは「やってみる」ことを大切にしていました。
ナオミ
不安定に見える芸能の道に進むと決めたとき、ご両親は心配されたかもしれません。でも本人の意思に任せて、見守っていたんですね。
ダイスケ
熱意をもって努力していれば、いろいろな道が開けてくるんですね。
三遊亭 楽天(さんゆうてい らくてん)

PROFILE

三遊亭 楽天(さんゆうてい らくてん)
落語家 円楽一門会所属

1975年東京都出身。私立明星学園高校卒業後、プロのダンサーへ。2012年に6代目三遊亭円楽に入門。2015年10月二ツ目昇進。

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