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自分らしさを仕事にする!明光ワクワクワーク♪:Vol.5 水族館飼育員・学芸員 冨永早希さん

カテゴリー:勉強&進路

明光ワクワクワーク

自分の好きなことを発見し、それを仕事にしている人って魅力的ですよね。自分らしさを仕事につなげる秘訣をぜひ知りたいという保護者の声も多いはず。そこで、子どもたちが憧れるあの仕事をしている「しごと人」にインタビューします。

ぼんやりと将来のことを考え始めたお子さんと、それをサポートする保護者が知りたい仕事のお話をお届けするコーナーです。

水族館飼育員・学芸員 冨永早希さん水槽に潜る冨永さん

ダイスケナオミ

今回は新江ノ島水族館の飼育員で学芸員の、冨永早希(とみながさき)さんにお話をうかがいました。

冨永さんは展示飼育部魚類チームに所属し、学芸員として活躍されています。新江ノ島水族館は世界で初めてカタクチイワシの稚魚であるシラスの展示に成功しましたが、冨永さんはそのプロジェクトに取り組まれていました。水族館飼育員・学芸員という夢を冨永さんがどのように叶えたのか、メイコミュナビゲーターのダイスケとナオミがお話を聞きました。

ダイスケ
今回は水族館学芸員の冨永さんに、ご自身のお仕事や夢を持ったきっかけなどについてお話をうかがいます。
ナオミ
動物園や水族館で働く夢を持つ子どもは多いので、今日は冨永さんのお仕事についてのお話をじっくり聞いていきたいと思います。冨永さん、よろしくお願いします。
冨永さん
よろしくお願いします。

水族館で働くということ

ダイスケ
冨永さんはこちらの水族館で働き始めてどのくらいになるのですか?
冨永さん
大学院修了後に新卒で入ったので、3年目になりますね。
ナオミ
水族館ではどのようなお仕事をされているのでしょうか?
冨永さん
水族館での仕事は、水槽の生き物に餌をあげたり、世話をしたりするというのはもちろんですが、研究という目的もあります。漁師さんの船に乗せてもらって、海洋調査をすることもあるんですよ。
ナオミ
冨永さんも実際に水槽に潜られるのですか?
冨永さん
もちろんです。潜水士の資格のほかにも、ダイビングライセンスや船舶免許を所持しています。
ダイスケ
水族館で働くためには色々な資格が必要なんですね!
冨永さん
学芸員の資格は、大学で取得しておかなければなりません。また、水槽の掃除などは本当に体力勝負なので(笑)、体力が必要ですね。水族館は土日も開館しているので、お休みは不定休です。泊まり込みのシフトもありますので、健康を維持することを心がけています。ただ、大好きな生き物に囲まれているので、苦にはなりませんけど。
ナオミ
冨永さんは世界初のシラスの展示飼育に携わっていたんですよね?
冨永さん
はい。新江ノ島水族館のシラスを展示するプロジェクトは、2012年にスタートしました。シラスはとても弱いので、漁獲中や輸送中に死んでしまうことが多く、展示がとても難しいものでした。
ダイスケ
確かにシラスが泳いでいる様子を見たことはありませんね。
冨永さん
そこで、カタクチイワシの繁殖〜大量育成に成功した独立行政法人水産総合研究センターのアドバイスを受け、親であるカタクチイワシを飼育し、卵を産ませて育成させるということに挑戦しました。
ナオミ
そっか! シラスってカタクチイワシの子どもなんですね!
冨永さん
あまり知られていませんが、そうなんですよ。昨年の四月に長年の取り組みがようやく実り、展示を開始することができました。こちらが展示されているカタクチイワシの稚魚(シラス)です。

展示されているカタクチイワシの稚魚(シラス)
展示されているカタクチイワシの稚魚(シラス)

ダイスケ
小さいながらも懸命に泳いでいますね!
ナオミ
シラスは料理としての姿しか見たことがありませんでしたが、こうして生きている姿を見ると、勉強になりますね!
冨永さん
シラスのプロジェクトは初めてのことも多く、大変でしたが、大きな自信につながりました。
水族館は、海の生き物を紹介するだけでなく、いかに興味を持ってもらえるような見せ方をするのかも大切な仕事です。江の島の特産品であるシラスから、海の生物や環境に興味を持ってもらえればと思っています。

水族館学芸員を目指したきっかけ

ナオミ
冨永さんはどうして水族館の学芸員になろうと思ったのですか?
冨永さん
両親が旅行好きだったので、小さい頃から色々な場所に連れて行ってもらいました。そのなかでも私が特に好きだったのが、海や川、水族館で生き物に触れることだったんです。
ダイスケ
ご両親が色々なところに連れて行ってくれたことで、自分の好きなものを発見できたんですね。
冨永さん
そうですね。家族との楽しい思い出が、夢につながっています。好きな場所で働きたいと思っていたので、小学生の頃から水族館で働くことが夢でした。

水槽に潜り、展示している生き物の管理・調査を行います。
水槽に潜り、展示している生き物の管理・調査を行います。

ナオミ
それからずっと将来の夢は変わらなかったんですね。
冨永さん
はい。学校の授業でも生物が大好きでしたので、得意な教科が活かせる方向に進んでいきました。一番熱中して取り組むことができたんです。
ダイスケ
高校は専門的な学校に進まれたんですか?
冨永さん
高校は都立高校の普通科です。家族との時間が大切でしたので、家から通えるところを選びました。
将来の夢のための進路が具体化したのは、大学を選ぶときです。日本大学の生物資源学部海洋生物資源科学科を選んで受験し、入学しました。
ナオミ
自分が好きなことについて学べる環境に入って、とても楽しかったのではないですか?
冨永さん
高校ではほとんどいなかった、海や生物の話をできる人がたくさんいる環境でしたので、楽しかったですね。1年生の時から実際に海に行く実習がありましたし、授業がないときも釣りや海遊びをしていました。
ダイスケ
冨永さんは大学院まで行かれたんですね。
冨永さん
はい。大学院でさらに深く学ぶことにしました。修士論文は、川の水質や環境を調べる研究をしていました。
ナオミ
自分の好きなことを徹底的に学ぶことができる、素晴らしい環境だったんですね。
冨永さん
はい。その後、運良く新江ノ島水族館の学芸員の募集があったので、働き始めることができました。

新江ノ島水族館の入口にて
新江ノ島水族館の入口にて

保護者、そして子どもたちに伝えたいこと

ナオミ
動物を好きな子どもは多く、動物園や水族館で働くということも夢としてとても多いです。そんな子どもたちと、その夢を応援する保護者のみなさんに、冨永さんからメッセージをいただけますか?
冨永さん
やはり、家族のコミュニケーションを大事にして欲しいということです。私は小さい頃から夢がはっきりしていましたが、それは両親が私を色々な場所に連れて行き、多くのものを見せてくれたからだと思っています。多くのものを体験したり感じたりすれば、そのなかから自然と自分の好きなものが見つかると思います。
ダイスケ
将来の夢が決まっていない子どもや、その保護者の方にも参考になりそうなアドバイスですね。
冨永さん
私ももっと色々な勉強をしておけば良かったと思うことがたくさんあります。お客様に説明するときの言葉の選び方や、お客様の興味を集める企画力など、身につけておいて無駄なことはありません。ですので、多くの分野に興味を持つことはとても大切だと思います。

水槽を見学する子どもたち、魚の群れに大興奮
水槽を見学する子どもたち、魚の群れに大興奮

ナオミ
同じ夢を継続的に持って、勉強などに取り組んでいくためにはどうすればいいのでしょうか?
冨永さん
私はどちらかといえば優柔不断なタイプなので、自分の選んだ道が合っているのか、この道を進んでいけるのか、不安になることが多かったです。そんなとき両親は、アドバイスはくれるけれど、答えは出してくれませんでした。
ダイスケ
それはどうしてでしょう?
冨永さん
やはり、最終的に決めるのは私自身だということを伝えたかったのだと思います。決断をするのは、どんなときも自分ですからね。自分が決断したという実感があれば、自分の進む道に責任を持って継続して努力していくことができるのかなと思います。
ナオミ
冨永さんが仕事をする姿を見て、夢を発見する子どもがいるかもしれませんね。

水族館飼育員・学芸員 冨永早希さん

冨永さん
そうだとしたら、仕事の励みになりますね。
ダイスケ
冨永さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

自分らしさを仕事にするキーワード:「継続する力」

ダイスケ
冨永さんは、一度自分が好きだと思ったことに向かって継続して努力してきたんですね。
ナオミ
なにかを好きになるきっかけも、その道で生きると決める決断も、ご両親がサポートしているのが素晴らしかったわ。
ダイスケ
最後に自分の進むべき道を決めるのは子ども自身ですけど、そこまでの道のりを作ってあげていたんですね。
ナオミ
そうね。まだお若いですし、女性飼育員としてますますのご活躍を願っています。冨永さん、ありがとうございました!

PROFILE

水族館飼育員・学芸員 冨永早希さん

冨永早希(とみながさき)
水族館飼育員・学芸員

1988年東京都出身。都立高校卒業後、日本大学生物資源学部海洋生物資源科学科卒業、同大学院生物環境科学専攻終了後、新江ノ島水族館飼育員・学芸員。

新江ノ島水族館では、入場料2回分で1年間に何回でも入館できる年間パスポートも販売中です。ぜひお子さんと訪れてくださいね!

Webサイト http://www.enosui.com/

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