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自分らしさを仕事にする!明光ワクワクワーク♪:Vol.13 コスチュームディレクター 辻 沙織さん

カテゴリー:勉強&進路

明光ワクワクワーク

コスチュームディレクター 辻 沙織さん

「自分らしさ」を生かして仕事をしている人って素敵ですよね!子どもたちが好きなことを見つけて、それを将来につなげていってほしいと考えている保護者はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
このコーナーでは、子どもたちが憧れる仕事をしている「しごと人」を紹介します。将来のことを考えはじめたお子さんや、サポートする保護者のみなさんのヒントになれば幸いです。

今回、ダイスケとナオミがお話をうかがったのは、コスチュームディレクターの辻沙織さん。舞台やテレビCMに出演するタレントや役者の衣装の製作を手がけています。コスチュームデザイナーとはどんなお仕事なのか、子どものころはどのように過ごしていたのか、辻さんにとって「自分らしさ」を生かして働くとはどのようなことなのかお話しいただきました。

コスチュームディレクターの仕事について

ナオミ
辻さん、今日はよろしくお願いします。
辻さん
はい、こちらこそよろしくお願いします!
ダイスケ
さっそくですが、コスチュームディレクターってどんなお仕事なのか教えてください。
辻さん
職業の名前だけじゃ、ちょっと分かりにくいですよね。映画やテレビ、舞台などで役者さんが着る特殊な衣装をデザインしたり、実際に手を動かして作ったりする仕事です。
ナオミ
スタイリストとは違うのですね。
辻さん
そうですね、ちょっと違います。スタイリストさんが「こんな衣装を作りたい」と方向性を決めたら、それを実際の形にするのが私たちの仕事です。
ダイスケ
具体的にはどんな衣装を製作しているのですか?
辻さん
作品をお見せしますね。まずはこちら。文化庁委託事業「平成27年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」として行われたプロジェクト「踊る身体とファッションテキスタイル」で、舞踏家さんの衣装のデザイン・製作を担当しました。

Copyright (c) 末正 真礼夫
Copyright (c) 末正 真礼夫

ナオミ
芸術的な作品ですね。どのように物事を考えたらこんなデザインができるのか不思議に思います。
辻さん
ありがとうございます。それからこちらは資生堂さんのパンフレット。漫画『テラフォーマーズ』のキャラクターを現実に再現しました。私はこの衣装を担当しました。

漫画『テラフォーマーズ』のキャラクターを現実に再現しました

ダイスケ
わぁ、すごいなぁ。漫画で見た絵がそのまま衣装になってる!
辻さん
最近は漫画を原作にしたミュージカルがよく上演されるので、その衣装の製作をすることもありますよ。あとはアイドルの衣装も作っています。

『テラフォーマーズ』で使用した衣装の一部
『テラフォーマーズ』で使用した衣装の一部

ナオミ
衣装はミシンを使って作るのですか?
辻さん
布を使うときはそうですが、特殊な素材を使う衣装なので手で縫い合わせたり、貼ったりすることもあります。
ダイスケ
お仕事のやりがいを感じるのはどんなときでしょうか?
辻さん
一つは衣装を通して自己表現ができたとき、もう一つは衣装を身につけた役者やタレントさんが一生懸命に踊ったり演技をしているところを見られたときです。苦労して作った衣装が日の目を浴びるとやっぱりうれしいですね。
ナオミ
大変だと感じるのはどんなことですか?
辻さん
休日が少ないことですかね…。忙しい時期は、完全オフの日はほとんどないです。でも、頑張っているのは自分だけではないんですよ。周囲の人はみんな志が高いので、私も妥協するわけにはいかないんです。

今のお仕事を目指すにあたって

ダイスケ
辻さんはどうして今のお仕事を目指すことにしたのですか?
辻さん
私はもともと画家になりたかったんです。そこで油絵を極めようと都内の美術大学に進学したのですが、そこには私には理解できないような難しい絵をかく人たちがたくさんいて。芸術ってなんだろうと考えすぎて憂鬱になってしまったんです。
ナオミ
奥の深すぎる世界にいることが辛くなってしまったんですね。
辻さん
それでファッションの方へ転換しました。見た瞬間にわっと気持ちが高ぶるようなものを作りたいと思ったんです。もともと少し奇抜なミュージックビデオやシルクドソレイユのような舞台の衣装を見るのが好きでした。
ナオミ
それから大学を卒業して、衣装の製作会社に入社したんですか?
辻さん
そうですね。就職に関しては他の業界より特殊だと思います。大抵の製作会社はとても小規模なので、大々的な求人はほとんど行っていないんです。自分でホームページを見て、アートワークを送って門戸を叩きました。
ナオミ
自分で道を切り開かないと、希望する仕事には就けないのですね。

コスチュームディレクター 辻 沙織さん

ダイスケ
子どものころはどんな子だったんですか?
辻さん
勉強は苦手でした。私立の中学校を受験したのですが、全滅してしまって。進学した公立の中学校は希望していたところではなかったこともあり、学校に行くのが苦痛でした。おしゃべりも運動も苦手で、取り柄と言えるものがない子どもでした。絵だって上手じゃなかったんです。
ナオミ
転機はあったのですか?
辻さん
このままみんなと一緒に進学しても何も変わらないと思い、環境を変えるために美術大学の付属の高校に進学することにしたんです。そこで美術の世界に引き込まれました。
ナオミ
受験勉強はされたのでしょうか。
辻さん
はい、高校受験のために勉強をし始めたら、数学だけはなんとか点数が取れるようになりました。そうしたら少しずつ自分の好きなものがわかるようになり、道が開けてきました。
ダイスケ
芸術系のお仕事に就かれている方で数学が得意というのは意外な感じがします。
辻さん
デザインをするときはいろいろな計算をしなければならないので、結構数学の知識が必要なんですよ。コスチュームを使う際の注意事項をきちんと役者さんに伝えるためには物理の知識も必要です。これはもっと勉強しておくべきでした。
ナオミ
幅広い知識が必要なんですね。
辻さん
外国人のダンサーさんと仕事をすることもあるので、英語の勉強もしなくてはと考えています。スタイリストの中には英語の勉強をしている方が多いですね。

子どもたち、そして保護者に伝えたいこと

ナオミ
最後に、自分の将来を考えはじめている子どもたちにメッセージをお願いします。
辻さん
私がコスチュームディレクターという仕事に就けたのは、粘り強く衣装製作を続けたからなんです。日本にそう多くはいない職種ですが、コツコツとアートワークを作って自分で売り込んだからこそ道が開けました。今にして思えば夢を叶えるには続けること、自ら売り込むことが必要だったんだと思います。
ダイスケ
保護者のみなさんへもお願いします。
辻さん
私は一つ目の美術大学を途中でやめ、再度別の美術大学に入り直しました。お金はかかってしまいましたが、奨学金を使ってでもそうしたいと思ったんです。もしも二度目のチャレンジを止められていたら、今、自分が納得出来る状況にはなっていなかったと思います。ご家庭の事情は多々あるかと思いますが、夢を追うお子さんの挑戦はぜひ見守ってあげてほしいなと思います。
ナオミ
なるほど、ありがとうございました!

自分らしさを仕事にするキーワード「粘り強く続け、自ら売り込む」

ダイスケ
求人のあまりない業界では自分自身をアピールすることが大切なんですね。
ナオミ
待っているだけではいけないのでしょうね。
ダイスケ
努力だけではなく、「積極的に行動すること」が道を切り開くんですね。
辻 沙織(つじさおり)

PROFILE

辻 沙織(つじさおり)

1983年東京都出身。女子美術大学ファッション造形学科卒。有限会社mashu30所属に所属し、造型・衣装担当として活躍中。

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