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メイコミュTopインタビュー:作家 湊かなえさん

作家 湊かなえさん
子どものころの読書習慣とさまざまな社会人経験が今の私を作っている。

読んだ後に嫌な気分になるミステリー、〝イヤミス〟という新しいジャンルを確立した湊かなえさん。臨場感あふれる小説を生み出す背景には、幼いころからの読書習慣や豊富な社会人経験がありました。そんな湊さんに幼少時代の思い出や、子どもの読書についてお話を伺いました。

Profile

みなと・かなえ/1973年生まれ
広島県出身。2007年、『聖職者』で小説推理新人賞を受賞。受賞作を第1話とした連作長編『告白』が08年「週刊文春ミステリーベスト10」の国内部門第1位に選出される。09年には第6回本屋大賞を受賞。他の作品に、『贖罪』、『夜行観覧車』、『少女』ほか多数。

母が本に触れる機会をたくさん作ってくれた

まず、読書をするようになったきっかけを教えてください。

母が読書好きで、その影響で小学生のころから読書をするようになりました。実家は農家で、母は毎朝畑へ向かう前に「今日はこれを読んでみて」と机の上に本を置いてくれました。当時は課題図書のような感覚で、渡されたものをひたすら読んでいましたね。
それらの本のなかで『怪盗ルパン』シリーズにハマったのをきっかけに、読書にのめり込んでいきました。『怪盗ルパン』シリーズは家に数冊しかなかったので、抜けている巻は学校の図書室で見つけて。あと、『怪盗ルパン』シリーズと同じ棚にあった江戸川乱歩もたくさん読みました。江戸川乱歩作品では『少年探偵団』や『一寸法師』が印象に残っています。『一寸法師』はマネキンの腕が本物の人の腕にすり変わる…というような割とおどろおどろしい話。子どもながらに驚きつつも「オォ!」と、ときめいていました(笑)。

おどろおどろしいものに惹かれる子どもだったんですね(笑)。

そうですね。「現実にはあるわけがないけれど、もしかしたらあるかもしれない」という非日常感にワクワクしていました。そういう感覚が今の作品づくりにつながっているのかもしれません。

本を通じた親子の時間が読む力と書く力を鍛えた

お母さんとは読んだ本の話もたくさんしましたか?

内容を詳しく聞かれるということは少なかったですね。ただ、私が書いた読書感想文や日記へのアドバイスをもらうことは多かったです。母は作文が得意で、「もっと比喩を使って」「もっと掘り下げて」とか言うんです。小学生に対して結構レベルの高い要求をしてくるんですよ(笑)。

この時間が「読む力」「書く力」を鍛えてくれたのかもしれませんね。そのころから小説家になりたいと思っていたのですか?

子どものころは作家になるなんて想像すらしていませんでした。小説家は人がたくさんいる東京に住んでいて、自分とはまったく縁のない職業だと思っていたほどです。
小説を書き始めたのは30歳を過ぎてから。私は仕事で淡路島に来て、この島で結婚し、出産して主婦になりました。そして、これからの人生を考えたとき、何か形に残ることをしたいと思ったんです。それで、自宅のパソコンで物語を書いてみようと思ったのが、作家人生の始まりです。
大学は家政学部でしたし、仕事もアパレルメーカーや家庭科の教員など、文学とは直接関係のない道を歩んできました。それでも頭の中に浮かんでいるものを文章にできたのは、子どものころから本を読んできたからだと思います。

教員時代の経験がリアリティある作品を生む

作品は学校を舞台にした物が多いですね。教員時代の経験が影響しているのでしょうか?

学校ってほとんどの人が実際に体験してきている場所ですよね。それに、机の並びや黒板に向かって見える景色などはどの学校でも似ているので、文章を読んだときにイメージしやすいんです。
教員の経験は少なからず生きていると思います。その当時に出会った人を登場人物のモデルにすることはありませんが、教壇からの景色を知っているのは強みですね。「子どもって、こんな顔をしながら授業を聞いているんだ」とか、「そのマンガ、隠しているつもりだろうけど丸見えだぞ」とか(笑)。

子どもは親が思っているより大人

作家 湊かなえさん

湊さんには中学3年生のお子さんがいらっしゃいますが、子育てと仕事の両立は大変ではありませんか?

デビューしたころは大変でした。『告白』でデビューしたのは子どもが小学1年生の夏休み。そのころは取材などで外出した日はクタクタで、食事の支度がおっくうという日もよくありました。そんな姿を子どもは見ていたようで、ある日帰宅したら「お母さん、ご飯を炊いておいたよ」と。見よう見まねでお米を炊いてくれていたんです。きちんと教えたことはなかったので、驚きました。子どもは子どもなりに親が大変なことを感じ取っていたんでしょうね。
うちの子は割と協力してくれるので、今のところは良い関係がつくれていると思います。子どもと接していて感じるのが、子どもは親が思っているより、意外と自分で考え、行動できるということ。「〜しなさい」と言いたくなることもありますが、そう言わないことで子ども自身がいろいろなことを判断するようになるのかもしれません。親の意見を主張して価値観を押し付けるのではなく、「まぁいいじゃん」と許容し、見守ってあげることも大切だと感じます。

湊さんがお母さんにしてもらったように、お子さんにも積極的に読書を勧めているのでしょうか?

実は、うちの子はあまり本を読まなかったんですよ。でも最近、子どもの好きなゲームやテレビの世界に近い話の本を選んで渡したら読むようになったんです。それからは子どもが読んでいる本を私も時々読むようにしています。「この本が好きならあの本もいいかも」と、好みを知ることができるし、それをきっかけに会話が広がることもあります。
将来のことについてはまだ定まっていないようなので、とりあえず「どんな仕事をするにしても、勉強はあなたを裏切らないよ」と話しています。私もそうでしたが、子どものころに培ったものは夢を実現する糧になるはずですから。

こちらの記事は、親子で楽しむ情報マガジン『oyakoto(オヤコト)』2016冬号でもお読みいただけます。

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